<国立博物館>
<国会議事堂>
<戦争博物館>
朝からブライアンの事務所に行き、その足でオートパイロットの修理を頼みに業者に行く。ブライアンの車を借り手ジョンの運転で市内観光をする。まずは国立博物館に行くがストライキで水道と電気が止まっており休館という。すぐ隣の国会議事堂に行く。とてもきれいな建物で豪州が寄贈したそうだ。109人の議席があり、現在総選挙中である。街を走るとポスターが目に付き、車にもポスターが貼られている。挙句の果てには丘の中腹に候補者の名前が大書されている。候補者は2000人もおり、総選挙時は混乱や暴動が起こり一番危険な時期だそうだ。
投票は二週間にわたり地方を回り行われる。また、投票をすむと爪に特殊インクで印をつけられるそうだ。何処でも隻だがこの印をはいで再度投票に行く輩が後を絶たないそうだ。
国会では英語、ビジン語、モツ語で話され、同時通訳を必要とされている。ブライアンは若いころからこの三ヶ国語を母国語のように話すのでここで通訳をやったことがあると話していた。女性議員は現在一名だそうだ。
内部のロビーにはPNGの蝶や昆虫ろ標本が多く並べられていた。中でもアレキサンドラ・トリバネアゲハは世界一美しく、世界一大きい蝶々だそうだ。ここでは20センチくらいだが30センチもの大きなものもいるそうだ。雄がやはり美しくグリーン色に輝いていた。
時間があるので、戦争博物館に行く。一見廃物置き場のようだが、壊れた兵器や飛行機がそこここに置かれている。山本五十六が乗った飛行機を打ち落としたP38ライトニングを見つけしばし見とれる。倉庫の中に日本の甲冑が置かれており驚く。
昼食はブライアンと中華に行く。彼の専門である不動産いついて聞いて驚く。150ヘーベ程度のマンションで6千万円するそうだ。見晴らしのよいところでは一億円をくだらないという。リースをすると一週間5000キナ(15万円)程度である。東京都内と同じでないか。理由は天然ガスのブームが始まってから、外国資本が入り、彼らの従業員がどっと入ってきたため、不動産が一挙に値上がりしているようだ。現在、不動産価格も少しは落ち着いてきているが、まだまだ高止まりだそうである。この影響は大型スーパーにも見られる。日本に持ってきても遜色ないスーパーである。一方、現地の人間は90%の失業率と、高床式の住居で自給自足のような暮らしをしている。PNGと比較して、格差の少ないバヌアツが「世界で一番幸福な国」かもしれない。