<ブライアンの事務所>
<「No Chewing Betelnut」>
<大黒にて>
朝8時にBさんが小舟で現われて、マリーナ無いに停泊しても良いと許可をとってきてくれた。驚きである。さっそく移動準備をしていたら、近くのオランダ船がきて、どの様にして、許可を取ったのか確認にきた。かれらは二週間交渉をしてきたが結局許可が出なかったそうである。昨日来た船が今日は許可を貰って入港して行く姿が不思議に見えたようだ。マリーナの小舟に先導されてマリーナに入り、所定の位置に停泊して一安心である。
つづいて、カスタム、健康チェック、イミグレ、検疫がつつがなく終了し、晴れて上陸できる。
しばらくすると、Bさんの運転手がわれわれをBさんの事務所につれていくという。お礼も必要なので、夕方事務所に伺う。立派なビルにオフィスを構えている。敷地の入り口とビルの入り口の両方にガードマンがいる。見渡すとどのオフィスもガードマンを置いている。一方、高級住宅街では家々の周りは高いトタンの塀でどの家もぐるっと囲まれ安全対策をしている。
ビルの入り口には「No Smaking]の横に「No Chewing Betelnut」とある。ビジン語では「ブアイ」と言うもので、ベテルナットは英語だそうだ。PNGには600の部族がおり、800の言語が存在するという。その中でもビジン語とモツ語が二大言語だそうだ。ポートモレスビー近辺ではモツ語が支配的だそうだ。
さて、ブアイとはビンロウという椰子の実で、道端で沢山売られている。石灰粉とマスタードの茎を一緒に噛んでいると、口の中が真っ赤になるとともに気持ちがよくなるそうだ。男女とも嗜む嗜好品であるが、やたらと赤い唾を吐く。道々にはハッキリと赤いあとが残っている。したがって、現在では事務所等では禁止されている。
船にかえる途中、どでかいスーパー・マーケットで買いだしをする。新鮮で、品数も豊富で驚く。
夜はこの間のお礼をかねて、ブライアンを近くの日本料理店「大黒」に招待し、歓談する。なお、ここはマリーナからあるいて10分程度だが、夜は絶対にマリーナの外をあるいてはいけないと強く教えられる。