<ペルー・レイル>
<マチュピチュから下界を眺める>
<愛くるしい眼をしたリャマ>
<マチュ・ピチュ全景>
<コンドルの神殿>
<太陽の神殿>
朝5時30分に起床する。大変寒い。6時にタクシーで電車の出発駅ポロイに向かう。25サンレムで20分ほどでポロイに着く。車両はとても清潔で乗務員の対応もとてもよかった。電車は谷あいの狭い所を縫うようにして進んでいく。マチュ・ピチュはクスコよりずっと低地の高度2400mにある。したがって、電車はずっと下りとなる。途中からは大変急峻な山々を両側に見ながら進む。途中、スイッチ・バックもある。途中の駅オリャイタイタンボ(Ollantaytambo)駅では観光客が多く乗り込んでくる。ここには小さな村があり、近くには遺跡もあるらしい時間的余裕のある観光客はここで途中下車してゆっくり旅行を楽しんでいるようだ。3時間半かかってマチュピチュ駅に到着する。狭い谷あいに駅と村があり、マチュピチ遺跡への昇り口となる。遺跡の入場料を支払い、バスに乗り込む。満席になるとバスは次から次へと遺跡に向け出ていく。葛折れの狭い道を20分
上っていくとマチュ・ピチュ遺跡に到着する。下界のマチュ・ピチュ駅から400mの高度差があるという。
マチュ・ピチュは1911年7月24日に米国考古学者ハイラム・ビンガム(Hiram Bingham)により発見される。因みに彼は映画「インディー・ジョーンズ」のモデルとなった人物だそうだ。遺跡は標高2400mで川底から400mもそそり立った急峻な岩山の上に作られている。建設当時には5000人~10,000人が住んでいたと推定されている。その後、いかなる理由か見捨てられてしまう。さすがのスペインもこんな辺鄙なところの都市を再利用する意思はなく、見捨てられたままの状態で現在まで残され、われわれがその不思議に遭遇することができるわけである。
発見当時、スペインに対する抵抗都市(ビルカ・バンバ)と考えられたが、現在では第九代皇帝パチャクティの離宮と想定されている。遺跡には2000BC辺りの痕跡もあるようだが、現在見られる建物群は15世紀~16世紀前半のものである。
ガイド・マップに従って進む。途中、リャマがかわいい眼をして、草を食んでいる。坂道を登り切るとマチュ・ピチュが見下ろせる見晴らしの良いところに出る。写真では見ていたが、実物を見ると息をのんでしまう。素晴らしい景色である。「空中都市」、「失われたインカの都市」とはよく言ったものだ。
こんな急峻な山頂にどうして都市を建設したのだろう。疑問が次々とわいてくる。
王宮と思しき所の石組みはクスコで見たのと同じようにきちんと擦りあわされている。住居や農地の石組みはそれほどきちんとは加工されていない。
ガイド・マップににされたポイントを次々と見て回り、3時間ほどで見学を終了する。
印象としては、世界遺産の中でもトップ・クラスには違いない。しかし、ここへ来るまでがなかなか大変であった。旅好きな人ならぜひ来てみてほしい。
昼食を入口のレストランで取り、バスにて下山する。予約の電車でクスコへ帰る。今度はずっと上りである。頭痛を心配したがそれほどではない。4時間かかってやっとクスコの帰る。疲れたが、大変満足である。