<オランダ教会>
<香料の天日干し>
<ナツメグの木>
<ナツメグの果肉、マース、ナツメグ>
<クローブの木>
<アーモンドの木>
<シナモンの木>
<ホランディア砦>
8時30分にレストラン・ムティアラに集合し、ガイドABBAに連れられ、港に向かう。途中、オランダ教会に立ち寄る。いつもは閉まっているが本日は開館されていてラッキーである。オランダ人12人の墓の上に立てられた教会でとてもユニークだ。建物のあちこちに東インド会社のマークが埋められている。
港から舟でバンダ・ブサール(Pulau Banda Basar)島のロントール(Lontor)村に入る。道端一面に「ナツメグ」「クローブ」「マース」が天日干しされている。この島は現在でもこれら香辛料とアーモンドを栽培し出荷している。ネイラ島に持って行き、換金または物々交換して、必要な品物を持ってかえるそうだ。かつてはオランダのプランテーションがあり所有者の豪邸後も廃墟として残っている。オランダがここを領有する戦闘で多くの住民がなくなり、また、北東のカイ(KAI)島に強制移住させられ、代わりにジャワ方面から住民が連れてこられプランテーションで働くようになった。現在でも、彼らは固まって生活ししている。
これらプランテーションは形を変えて今も運営されている。
ナツメグの木はせいぜい10メートル程度の高さで、ゴルフ・ボール大の果実を無数につける。全体が黄ばんでくると(6ヶ月)収穫し、割ると真っ赤な薄皮に包まれた茶色から黒い種子が出てくる。赤い薄皮を剥いて乾かすと「マース」といわれ、コカコーラの原料のひとつになっている。種子は黒いほうが品質が良いと言う。
因みに、ナツメグの林には必ず30メートルもあるアーモンドの林が重なっている。ナツメグにとって、日よけと湿度保持をしてくれるそうだ。現在は道端で天日干しをしているが、プランテーション時代は乾燥小屋(廃墟だが結構立派な建物が残っている)で乾燥していたようだ。そちらのほうが品質が良いという。
アーモンドも種子が出来るが、鳩が果肉を啄ばみ種子を地上に落としてくれる。乾燥して、刀で割ると二つのアーモンドが出てくる。現地の人が実演してくれたが、器用なものだ。よく指を傷つけないものだ。
クローブの木も多く見かけられる。木はナツメグとよく似ている。
ところどころにシナモンの木がある。普通の木だが、幹の外皮をナイフで四角に切れ目を入れて、剥ぎやすいようにナイフの柄でとんとん叩いて、薄皮を剥く。これを乾かすとシナモンの板となる。
最後に、ロントール村を見下ろせる場所に行く。ホランディア砦(Benteng Hollandia)の廃墟が残っている。1621年にオランダにより建設され、主な役目は敵国(主にイギリス)船が進入してくると対岸のネイラ島の本部に知らせることであった。20人ほどの駐屯であったようだ。1748年の大地震で崩壊した後、放棄された。
ガイドからバンダ諸島には1942年、日本軍が駐屯し、関係する史跡としてネイラ島にCrying Cave(嘆きの洞窟)があるという。詳細は不明だが明日にでも訪れよう。